たんたん短歌 短歌の目/6月

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先月逃してしまったので今月はなんとか。短歌の目、駆け込み参加します。
題詠は今とりかかり中の物語からイメージして作ったので伝わり切らないかとは思いますが読んでやって下さい。よろしくお願いします。

イベントについては↓下記リンクをクリックください。

短歌の目6月のお題です - はてな題詠「短歌の目」

****

タイトル:たぶんくるみたかったのだとおもう


1. クリーム
「暴力」をほんとうのそれをまだ知らないクリームブリュレと同じように

2. 溝
流されてU字溝に降り積もるキンモクセイとBB弾と

3. 万緑
万緑のなかの 一花( ひとはな )ブラウスのしたでひかりを放つ包帯

4. 雨
壁伝いきみから届くよ雨音にすり替えられたモールス信号

5. きみ
障りない事ばかり言い ( さわ )れないまま去ったきみ雨がつづくね


テーマ詠み:衣服

くたびれた梅雨の空を映しをり浴衣とカッター並べ干せば

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テーマ詠みは完全に日記だw

ちかごろめっきり母が老いてきて実家との往復をすることが増えました。
以前から植物園を定点観測的に一年眺めたいなと思っていたので、これからときどき長居公園に立ち寄ろうかなと。温室がないのが残念ですが、自然史博物館も隣接していてシロナガス鯨の骨格標本がどどーんと吊ってあります。自然全般についての図書資料がそこそこあり、植物園や博物館に入らなくても閲覧できますのでご興味あればいかがでしょう。
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公園の北東、カフェ・デュ・フルールという喫茶店で休んでから一駅むこうまで歩きました。このお店は同人小説をちょこっと置いてらして見本をゆっくり読めます。ひとつ買って帰りました。


最近カフェで同人小説を置くこころみをちょこちょこ見ますね。なんでもそうだけどお店のひと自身がそれにこだわりを持っていらっしゃる場所はまた足を運びたくなります。置かせてあげているだけ、みたいなのとはやっぱり違う。カフェって珈琲を飲みに行くだけじゃなくて出会いの場だから。


ではまた来月、よろしくお願いします!

コラボ花うさぎ・制作振り返りノート

こんばんは。今週末開催のイベント「テキストレボリューション5」向けの作業が一段落しまして、おしながきも作りました。
イベントについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ→
Text-Revolutions


おしながき
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そして今日は宣伝がてらフライング的に制作裏バナシをします。今回は「花うさぎ」として登録参加してますので相方である磯崎愛(id:isizakiai)さんとのおしゃべりですよ。ちょっと長いけど5分程度で読めます。ではどうぞ~ 


☆まずは振り返り☆


  テキレボ5向け原稿終了ってことでお疲れ様ですー。じゃあ始めましょう、なにから? 今回の失敗談とかかな 苦労話?ありますか。
私は製本過程の失敗はたっくさんあるけど、内容的にはそんなに思い当らないかな。今回の泣草図譜文鳥編は先祖返り的な本なので、(本来『海柘榴』を出したときに一緒にこれが描きたかった)内容はかなりもう絞られていたんですよ。迷いがなかったなあ。

  お疲れさまです~ 苦労したのは文字数制限と、せっかく蛇腹なのにろくに仕掛けができなかったのが失敗ですかね?


  ああ、それは企画に時間的な余裕がないのが原因ですのでw
文字制限に関してはだいぶコンパクトなもの、書くようになってきたのではと思って見てますけど。二つの作品(アンソロのと蛇腹のと)どちらもそこそこ短いけどちゃんと香りを失わずに書けていてよいなと。

  ううううう>< 蛇腹だから、たぶんやれることいっぱいあったはずなんですよね、まあでも無理でした。。。 製本は素人目にも大変な作業だとおもいました。

  ほら、「やるよやるよ」って言ってあったらさ、腹積もりって言うか。じゃあこーいうのどうだろって普段から算段するでしょ。でもなんにもないところからいきなり「蛇腹!」って言ったもんねw

  たしかにw いきなり蛇腹って言ってましたね。

  つまりは、次回に期待してます(どーーーん)

  ひ~~~、このひと、ほんとにどSだ!!!!! すんごい真面目にいうと、3000字からが勝負で(星新一さんも2~3000字)、あとはやっぱり一万字あると細かいエピソードが入れられるんです。こんかい8000字?でしたっけ?つらかったです。。。

  私は蛇腹のほうはすごくエキサイティングでしたねw ドエロを自分がどこまで描くか、描けるか。

  あ~~~~~ うささんのほうは絵もあるからなああ、蝶の翅の位置取りが凄くよかったです。あれはたぶん、蛇腹だから活きるって感じ。

  そして、一旦ポルノとして作ったものを、どうやってリリカルで美しいイメージの作品に再構成するかっていう試みが楽しかった~

  「抜ける」、ご手淫本!!! あたくし、ポルノは惨敗しましたので面目ないっす。。。 立つ瀬がないw

  そうそう、「ご手淫本」! 気に入っているんですこの裏表記w
あー、10000ならがんばったら作れるかなあ。ページ数多くなっちゃうと厚みが出て蛇腹のデザイン的なバランスが悪くなるので、そこを版の大きさとそうだんしつつ。考えときます。

  なるほど、可読性と大きさの問題もありますものね、一文字ずつ格闘する感じは減るかなあ、一万字あったら。

  いや、格闘はやっぱり同じだけして、そのうえでの2000追加でなきゃ駄目です。@スーパー攻め様

  スーパー攻め様w TLで話題のうささんwww

  絵があるとそりゃ即物的に「来る」ので、文章では歯が立たないところもありますし。「勝ち」だとしてもこっちがだいぶ下駄はかせてもらっての勝ちですねw

  絵のほうが刺激的、というのもありますが、今回はたぶん、わたしが上手くネタを消化できなかったせいです。

  ま、それもこちらが先にネタの設定をしちゃって、そこに合わせて書いてもらったので縛りがキツかったですね。お疲れ様でした!

  でも、縛られたほうが本来の力は出せるものなので、実力が足らんなあとおもいました。。。

  ほんっとに縛られるの好きなひとね。。。w


☆『海柘榴』舞台である小浜のはなし☆

  『海柘榴』の温泉旅館って現地体験?

  いえ、それはネットで調べましたwただホテルや旅館は見てたので、あ、あのへんよさそう、みたいなのをまぜまぜして。

  わたしは昨年『海柘榴』の原稿を終えてからすぐ、という感じで桜と椿の小浜に出かけたんですけど。一人旅がなかり久々だったこともあってなんかこうやたらとしみじみしましたね。街のスケールとか、なんだろう。背に山があるでしょう、あそこ。で、平地がすごく狭くてすぐ海。隔絶とかいうほどじゃないけど、ちょっと離れ里的なわびしさがありますね。そのセットの中に歴史が詰まっているのが魅力。愛さんにとっての小浜と作品制作について少しお聞きしておきましょうか。

  モデルになったひとたちのことを語ると、勝くんのモデルは複数の、じっさいに亡くなったひとたちです。『夢のように、おりてくるもの』で黒髪君が出会う老婦人(学校の先生)の師匠だった夢使いに関しては、わたしの知人の占い師のようなことをしていたおじいさまがモデルです。福井のひとだと聞きました。それから、福井というと、殊能将之先生で、なんとなしに、あちら側へ通じる場所、みたいなイメージがあります。
ひとの死や、慰めようもない悲惨な目にあうっていう現実を、どうやって小説に落とし込んだらいいのかというのはずっと考えていて、ようやくさいきん、これで書けているとまでは言わないまでも、あまりにもこれではっていうふうに思わない程度には文字にできてるかな、ていうのはあります。まあただたんに年取っただけかもしれませんw

  わたしのほうは今回の泣草図譜制作の主人公を最初別の人物で考えていて、でも土壇場でやっぱ小浜は春だ!いま描かなくちゃ!!って。後瀬山の桜が霧雨に濡れて綺麗だったんです。茫洋として。あちこちにある鮮やかなお地蔵さんも、浜辺にあふれてた櫻の花びらも、綺麗だったなー。聖地巡礼してなければ、文鳥編は描いてないですねたぶん。




  行ったひとでなければかけないものがありますね。懐かしかったです。ちょうど、時季もよかったのでしょう。

  愛さんは観光として行ってないから、あの町の観光名所なんかはあまり訪れてないんです?焼き鯖は?w わたしゼッタイリベンジするねん!!>串焼きの鯖


  それ、わたしも食べてないっすよ

――――

  小浜のことを調べているとやっぱり都との結びつきが強い土地で、その因縁がいまなおあるんだなあって感じますね。東京(現政府)への抵抗感っていうか。そういうのが、時流に乗ることを拒んでいて結果大規模開発の旨味も取り逃してしまって、、、というような。でもそういうプライドを捨てない!みたいな。
でも新幹線通るみたいですねw どうなるやら

  ほんとに奈良っぽいですよねエキゾチックな感じがして、京都もなんのかんのと異国趣味があるけど、奈良に近い感じがする。奈良のおおらかさに近い。大陸とちかい。福岡なんかとも、なんとなく似てる気がします。出張しての感覚ですが。

  私も時間がなくてあまりお寺巡りできなかったんです。酒井家の菩提寺のお寺(八百比丘尼の洞窟の)のほかはお初さんのお寺だけかな。あそこは綺麗でした。高いところにあるんです。
八百比丘尼の洞窟は線路がなかったときにタイムスリップして入ってみたかったな!!

  洞窟はロマン!!!

☆キャラクターのはなし☆

  わたしからの枯れてない大桑さんが見たいという要望と「花うさぎ深夜便」ってタイトル聞いて朝チュンを寄こすってね。いや、朝チュン派って知ってたけどw (花うさぎ深夜便はオマケの折本です。イベント終了後にこちらでも公開予定)


  だって、だって、あの、テキレボさん全年齢でしょーーーーーーーーー!!!!(太字ゴシックでお願いしますw)

  でもちんこって30回くらい言っちゃうひとも居るみたいですw >全年齢
あの起こすとこ、好きw (深夜便の話のなかで大桑が女を起こすシーンがある)

  足触るんです、わりない仲じゃないとできないテクニックっすよw 好きというのなら、今回は断然むっちゃんですね。いいキャラだ。ああいう脇役がいると、おはなしにふくらみと味が出る。 (むっちゃん=「泣草図譜文鳥編」の脇役で勝の父親の幼馴染)

  大桑さんって体力なさげだけど長距離ランナー的な良さはありそうでね、ちょっとあったかくなった季節にお仕事依頼したいですw

  色事は観察力があるのでたぶんそこそこ上手いとおもいます(とマジレスw) 体温はあんまり高くないので冬場の湯たんぽにはそれほど役立たずでしょうが、まめなひとなので、お裁縫からお料理からお掃除からなんでもできてよく働きます。

 むっちゃんねえ、いきなりじゃりン子チエになってしまってね!困っちゃったw 美少年と花、、、からトーンが急にコミカルになっちゃって><

  いや、あれがあったからよいとおもいます!!!じゃないと、ロマンチックな話しになってしまう。うささんのコミカルさが、あのはなしを引き締めたと思います!

  自分では結果的によかったか悪かったか判断つかないかんじでした。シリアスとコミカルの配分は今回難しいなって思ったな、そういえば。愛さんにそう言ってもらって今ちょっと安心しましたけど^^
お話の尺がないので(ああいう形式だから文字数があまり増やせない)コミカルさとシリアスさとがシーンごとに明確に切り替わる影響が強く出すぎるんです。大きな尺のなかであればさほど気にならないけど。だからこの点は今回勉強になったかな。
わたしは晃一さんと(大桑さん)のスレスレなお話が読みたいです!!

  リアリティを支えるのはたぶん、コミカルなものなんだとおもうんです。文字を書くだけで悲しいことがおこるふうになるので(@保坂和志さん)、それに抗って書くほうが難しいとおもってます。だから家のなか大変なんだけど、ああいうひとがいて、世の中まわってるという現実をかくことのほうが大事だなあと。

  わたしが人情コメディ好きなのはそれだと思うんですよ。コメディっぽい話なのに読み終わった後しんとするようなのがね、描きたいですねえ。今回二人ともにテキレボではおじコレ企画に参加してて主宰のおかわださんにお世話になりましたけど、おかわださんの書くお話もそういうところがとても自分の好みに合ってるんです。いい企画に参加させていただけたなあって。まだ終わってませんけどw

  あんまりいま、そういう話しが受けないのかもしれませんが。よいものだと思います。おかわださんにはあまりにもお世話になりすぎて足を向けて寝られないレベルです!!!あと、なんだろう、水っぽい濡れぬれとしたひとだなあとおもいました(←どういう意味だ?) 情がある、と言えばいいんでしょうね。

  水っぽいひと、すきなんですよね?愛さんw そうなんですよねえ。あそこまでちゃんと評を書いてくださって。自分の制作もあるのに並行してやってしまうバイタリティに敬服しました。


――――――――

ということで、今回ふたりともがお世話になった「おじコレ企画」とその主宰おかわださんへの謝辞で〆とさせていただきました。
せっかくですのでおじコレ企画のリンクも貼ります。テキレボの作品で「伯父または叔父が出てくる」ものを集めよう!という企画です。多彩な作品がコレクションされております。よかったら覗いてくださいね☆

テキレボ有志企画 おじコレ 
uncle-collection.tumblr.com

そしてそれぞれの作品にとても丁寧な感想、解説をいただいています。ぜひ読んでみてください。作風がかなりしっかりと伝わる良い解説で、なおかつ作品への愛がある文章です。主宰のおかさんの読みの深さとあたたかさに心から謝辞を申しあげます。主宰さま、ありがとうございました。

・磯崎さんのおじコレ参加作品 「街にて赤灯(とも)る」の解説ページ↓

http://uncle-collection.tumblr.com/post/157231711477/街にて赤灯る百花王掲載-作磯崎愛花うさぎ-委託-09more-500
uncle-collection.tumblr.com

・わたしのおじコレ参加作品 「海にて白光(ひか)る」の解説ページ↓

http://uncle-collection.tumblr.com/post/157472227877/泣草図譜文鳥編-作うさうらら花うさぎ委託-09more
uncle-collection.tumblr.com


それでは週末の浅草でのイベント「テキレボ」にエア参加するのを楽しみに、本日はこれで。お読みくださりありがとうございました!

テキレボ後記その1(あとすぎるだろ!)

テキレボ参加の結果をまずご報告します。
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おかげさまで10冊完売!ありがとうございました。
そして、ボランティア含め運営の皆さん、(れぼんちゃんも!)お世話になりありがとうございました。
当日は自分もエア参加して楽しかったし、自分の出した本が立派な本棚に展示されていて嬉しかったです。

さて、作品を振り返ると今回のはこれまで作ってきたもののなかで一番自分らしいものになりました。作品にはたくさん感想をいただきまして、おかげさまで今後の方向性をまたひとつ確実にできました。一部紹介いたします。

☆-☆-☆ 來(らい)さん @raixxx_3am
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この美しいパッケージ、美しくて開けられない!でも開けないと読めない!笑 そして開くと現れるこの美しいご本を見よ!和紙の優しい風合と美しさに手に取った瞬間からどきどき。「本」の魅力が詰まっています。

「五年前のあの日」をきっかけに志半ばで田舎に帰った祐介さん(ゆうたん)と過ごした日々を姪である10歳の少女そらちゃんが振り返りながら、フルカラーで四季折々の花々と共に少女の無垢な視点で綴られる日々は儚くも穏やかで、とても優しい。
ゆうたんに甘えるそらちゃんがひたすらに可愛くて。そらちゃんとの日々を通して「置き去りにしてきたもの」と祐介さんは向き合っていたのかな。語り口と画面の優しさにこみ上げるものは、優しい彩りが溢れています。
5年後の秋、変わったものと変わらないもの、これからどうなるのか。何もかも胸に抱いて、そらちゃんと祐介さんは同じ場所、同じ空の下にいる。いままでとこれからがここにある、と優しく灯されるような結末に胸いっぱいになりました。
ゆっくりめくって、しみじみと世界に浸っていたくなるいとおしさこみあげる一冊でした。絶対手に入れたくてスキップで委託コーナーに向かったわたし、えらい!笑 うささん、素敵な贈り物のような一冊をありがとうございました😊

☆-☆-☆ ナギノ さん @bg_nagino
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アンソロを読んでこれは絶対手に入れねばと思っていたのですが、念願かなって嬉しいです。短歌部分はアンソロで拝見していたものの、そらちゃんの物語が挿入されることで一層厚みが増し見える風景が変わったものもあって、ことばの力を感じました。
そらちゃんの素直さ、無邪気さが映し出すゆうたん(この呼び方にまずノックアウトされました)のくたびれた様子、五年前のこと、秋の野、ゆうたんのお客さんだという「ただの同級生」に揺れ動くそらちゃんとゆうたんの心。
読み手の受け取り方に依存するであろう物語は決して親切ではないかもしれないけれど、手製本のにおいや温度、手触りとともに伝わってくるものはひたひたと染みて、心地よかったです。女の子は幾つでもおんな、おっさんは幾つでも少年。距離感が最高。良いおさしょうでした。

☆-☆-☆ 庭鳥 さん @niwatoring
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テキレボアンソロで読んだときから欲しかった作品。短歌とそらちゃんの語り、鳥と花のイラスト……萌えます。吾亦紅と葦の短歌が好きです。

 

☆-☆-☆ ☆-☆-☆ ☆-☆-☆

お買い上げいただいたうえ感想までくださった菩薩のような皆さんに深く御礼申し上げます。
ありがとう!

 

さて、いまさらすぎる「テキレボ委託振り返り」。
自分はあんまりこういうの書かないんですけど、反省などしない&アテのなくてぶらぶらした記事でよし!ということで書きますね!ただ、私は当日のイベントに参加してないうえに初参加なのでテキレボのなんたるかがやっとわかったレベル。そこんとこご承知の上でお読みください。

 

テキレボ、ひとことで感想を言うなら「あー疲れた」w イベント規模としては小さいけれど、むしろ小さいからこそお互いの顔が見えて一体感とか結束とか生まれてしまうんだろうな。まるで祇園祭みたいやなーと思いながら一か月前のアンソロマラソンに参加しました。
アンソロマラソンというのは公式アンソロジーの応募作品を開催日の一か月半くらい前からちょっとずつウェブ公開し、それに対して有志がツイッターで感想をマラソンのごとく毎日書き綴ること。これが長い長い前夜祭ってかんじで。なかなか皆さん根気がある!(わたしは別イベントの作業があったりして途中で脱落しました><)

わたしの作品も公開されて感想をたくさんいただいたってここに報告しましたけど、どんな作品でもちゃんと読んでもらえて感想がもらえるイベントって珍しいんじゃないかな。この公式アンソロのおかげで初参加だったわたしのサークル名や作品タイトルがかなり周知されたように思うから「テキレボ、参加してみようか」ってひとには(特に委託のひとには)アンソロ参加を強くお勧めしますよ。
出品物の制作をしながらウェブで人の作品を読んで感想を書くなんて時間と心の余裕がないと難しいので、感想マラソンのほうはどちらでも良いと思います。(もちろんやればやっただけ宣伝効果はあります!)

疲れたーってなるのはやっぱり感想マラソン含めて前夜祭が長い&熱いことに尽きますねえ。こんなイベント他にはないんじゃないですか?(よくしらないけど)長~くて熱い前夜祭、それがテキレボだ!という印象。

 

あと、ジャンルの話。
文フリ=純文
テキレボ=ラノベ

大雑把にはやはりこういう印象。そして、作風・作品の形態・参加の形態等の条件を重ねるとどこにも居場所がない~という自分はこれからもテキレボも視野に入れてやっていくと思います。

 

今回、初参加だしジャンルはマイナーな詩歌だし、しかも委託ってことで「売れるんだろうか」っていう不安からかなり宣伝努力をしましたけど、次回からはもう少しマイペースを保ちながら参加ができるかなー。実際に委託分完売が達成できたことでこの制作スタイルと数量についての見込みが立ったので次回ちょっと気が楽かなと思っています。
あらためてお買い上げくださったみなさまに御礼申し上げます。
それから、宣伝については「たった10部の委託販売にどんだけやったか」をテキレボ後記(おまけ)としてこのあと一覧であげます。参加検討しているってひとは参考にどうぞ^^

 

あと、今回イベント後に「熱さについていけないなあ」という声があってちょびっと気になってます。
私自身、盛り上がって「楽しい」も「ついてけない」も時によってどっちの気分もありました。正直こういう気分の解決なんて無理だろうと思うし何の提言もないんですが。。。
賛否両論の本音が出てくるの自体が希少なことじゃないかとは思うんですよ。
「ワイワイなんでも言い合う空気」があるから言える言葉じゃないかなと。
その空気は大事にしてもらえると嬉しいです、わたしは。

次回は少し様子がわかっているはずだから自分も意見を言っていこうと思いますよ。
あれれ?とりとめない記事を書くんじゃなかったっけ???
なんかすごくまとまってるじゃん!w

あっそうそう、運営さんにリクエストしたいことが2つあった。

・代行のリストを客としてメールで送ったあとに、受領したよっていう知らせがあったら嬉しい
・納品数のうち当日会場でどれだけ売れたのか、数が把握したい
 (代行にどれだけ渡ったのか、渡らなかったのかがわかると嬉しい)

以上2点です。ご検討ください。

とりあえず本日はここまでです、お付き合いくださりありがとうございました!
一週間後には次回テキレボの募集が開始されるとかいうのを耳にしたのでまた情報提供の記事をあげようかと思っています。次なにしようかなーー^^

 

では、また!

300字SS 『快楽』 お題:月

クレーターのひとつから微かな気配がしている。
仰向けの裸体を突きとめたものの、その下腹部で手が動いているのに気づいて目を逸らした。

「ば、、か、、、」

上ずった声は従兄の勝だ。

「何してるの」

口をついて出た言葉に焦る。
彼は平然と続けた。

「見ての、、、通り」
「隠れたいなら裏側にまわれば?」
「ばか、、それじゃ、、、地球からみえ、、ない」
「隠れたいんだろう?」
「全然見えないんじゃ、、、意味、、な、、い」





たしか夢の前日、窓際で萎れているのを

「まったく花とは性器そのものだな」

と彼が嗤ったのだった。


そういえば僕は月下美人の開花をまだ見ることが叶わずにいる。



<了>


「快楽」は月下美人花言葉です。
北陸アンソロジー『ホクリクマンダラ』掲載の「海柘榴」からのスピンアウトを「月」「花・月下美人」「快楽」で書きました。

300字SS 『百日』 お題:訪れ

さるすべり百日紅(ひゃくにちあか)いって書くんだ

冷たくなめらかな肌は何か大きな生きものの骨のようだ。

人骨みたいだろ

触れたことがあるかの口ぶりで言う。

恋人が訪れるのを百日待った女が死んだ場所に生えたんだとか
百日って長い?
百箇日っていうしね。人が涙を涸らすだけの時間ではあるな

物知りな従兄とは2つしか違わない。

百日で死体は骨になるかな?
さあ
やってみようか

咽喉に食い込む指を狛犬が見て見ぬふりした。

ひとつの行為がその相手如何で屈辱にも愛にもなり得ると気付いたのは僕が十二のときだ。
涙を涸らすのが百日どころではすまないことを、そのときの僕はまだ知らなかった。


(了)




これは北陸アンソロ『海柘榴』からのスピンアウトです。
また、このSSは下記ツイッター企画の参加作品です。


コラボ花うさぎでの2016前半の活動について

今年に入ってからの半年間、私は「コラボ花うさぎ」(磯崎愛さんid:florentineと組んでの創作)を中心にやってきました。自分がかかわったものが現在で3作品、これからあと1作品テキレボで委託販売の予定です。基幹となる『海柘榴』@北陸アンソロジーの通販が開始され週末には東京コミティアでの頒布があるこのタイミングで、一度作品の流れを解説させていただこうと思います。
(『海柘榴』は元を辿れば磯崎さんの夢使いシリーズ小説になりますが、ややこしくなるので端折ります。関心を持っていただいた方は磯崎さんのサイトから作品を辿ってみてください。

florentine.hatenablog.com


1『海柘榴』(コラボ花うさぎ)

さて、『海柘榴』は福井県の小浜が舞台です。アラサーの独身男性が従兄の十三回忌で訪れた小浜で夢使いの男と同宿する数時間が描かれています。コラボとしてこの作品でやってみたかったことはわたしのコミックと磯崎さんの小説を一つの作品として構成すること。初めてやることってスリリングで楽しいですね。制作はヒヤヒヤしながらもとっても楽しみました^^

いつも通り、地味でなんだかよくわからないどこに向けて書いているんだっていう作品ですね!w こういうのが好きなんだからしょうがないのッ 北陸アンソロはこれ以外にも土地への愛が溢れた作品目白押しなので、よかったら以下の方法で入手くださいませ。

☆北陸アンソロジー  「北陸マンダラ」(「海柘榴」掲載)

ブースでの通販はこちら

library7.booth.pm
 
直近の頒布予定はこちら

・8月21日  東京 コミティア117  世津路(twitter ‏@compota_nomoo)さま ブース番号 L01b にて10部のみ
・8月28日 島根県 花鳥風月128   なな(twitter @nano1257 )さま サークル名 7's Library  委託10にて

2 『泣草図譜』(うさうらら)

そして、ここから派生したのが「喪失アンソロジー」掲載の詩画集「泣草図譜」です。内容はさっきの主人公が従兄のことを追想するもの。春~夏の草花9種類を短歌と絵で飾っています。(下のリンクから読みに行けますのでよろしければ)

「物語は須く喪失である」:泣草図譜

で、これはウェブ企画でしたが自宅で手製本として仕上げて金沢文フリで無料配布もしました。自宅プリンターを新調して「和紙で和綴じのコピー本を作ってみたい」という欲求が湧いていたので「紙を刷る、折る、綴る」を楽しみました!(楽しすぎて第二弾を制作中w)

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3 『GRENADE――柘榴残照』(うさうらら)

これはひとつのお話からの派生作品を集めたウェブアンソロジーに寄稿したもの。この企画では花うさぎの二人がそれぞれにコミックと小説で参加しました。どちらも『海柘榴』を元ネタとしています。


・わたしのほうは30ページのコミック『GRENADE――柘榴残照』、元作品で主人公だった徹君が同じ年の夏にであった出来事を中心に描いてあります。これを読んでもらうと『海柘榴』がより味わい深くなります。小浜のこと、従兄への思慕などあの尺で描き切れなかったことがここで補完されています。下記リンク先↓には元ネタとの簡単な関係説明を置いてあります。眼を通してもらえば元ネタを読んでいなくてもお楽しみいただけると思います。

うさうらら 福井の小浜を法事で訪ねた男が夢使いの男と過ごした一晩の物語 #WebアンソロジーIndex - tales-of-start-line ページ!


・コラボ相方、磯崎愛さんの小説『柘榴の帯~あやとりゆめむすび裂織(さきおり)~』はこちらから↓

磯崎愛 福井の小浜を法事で訪ねた男が夢使いの男と過ごした一晩の物語 #WebアンソロジーIndex - tales-of-start-line ページ!


4 『泣草図譜 やまばと編』 (うさうらら)

これは現在制作中です。とにかく手作りが好きで、作っている時間が楽しいので売れることはばっさりと切り捨てて最小限の冊数を好きなことだけ書いて作る予定。途中経過はこんなかんじです。晩夏~秋の9種類の草花の絵と短歌、それからコミック『GRENADE――柘榴残照』のキャラ祐介くんをメインキャラにしてちいさなお話も展開します。


これはテキレボ4で委託販売になります。無事に仕上がったらお知らせするのでよろしくお願いいたします☆
  

テキレボに向けて作業進捗とか

こんにちは、ついったでは毎日アイス画像あげてテロってるうさうららですすみません!w
暑いですね。痩せないね。(アイス喰うな)


さて、10月8日のテキストレボリューション(通称テキレボ)に委託参加することにしました

――ってことは前に報告しましたね。それで、せっかくだったらテキレボアンソロジーっていう参加者みんなで鈍器(本)を作るお祭りにも参加したらいいやん!と思って先日無事原稿提出しました。内容は委託用の冊子のモノクロダイジェスト的なもの3pです。


今回のテキレボ参加は

ジャンル   詩歌
サークル名  花うさぎ
執筆者・代表 うさうらら
参加形態   委託

になってます。


サークルを「花うさぎ」にしたのは今回作っている冊子がもともと「花うさぎ」でコラボした北陸アンソロの『海柘榴』から繋がる作品だから。今回の『泣草図譜』も、純粋にわたしがわたしの自己満足のために一人でしこしこ作っております。

で、なんでテキレボに出そうと思ったかっていうと、今回テキレボの大きなテーマが「和」だったんですよ。ね、これは見逃せないでしょ?ひねりもなんもなくて恐縮すぎるけど好きなんです和モチーフも和の色調も和の素材も!


ってわけで『泣草図譜』第二弾は「やまばと編」でこういう雰囲気になりますよって進捗報告。表紙とか、包装とか。外から攻めてます☆





前回同様、9種類の草花の短歌とイラストでお送りします。お話の流れとかわかんなくてもそれなりに楽しんでいただける作品にしたいと思っていますのでよろしくお願いします。(テキレボは会場に行かなくても本を買うことができるシステムがある稀有なイベントですので、この機会に同人誌を買ってみようかなって思ってくださると嬉しいな!)


そして今回は短歌を詠むにあたって2つの課題にトライしてみました。

・短歌に草花の名前9種類を詠み込み
・乱題詠のお題を詠み込み

です。乱題詠のお題はつちのこさんところのこちらからいただきました↓ (つちのこさん、ありがとうございます)

乱題詠・6月お題 - そこ、hyphen


鬼灯 × ランプ
えのころぐさ × 励
紫陽花 × 境目
秋桜 × あばれ
芒 × 従
葦 × っている
烏瓜 × 少な
葉鶏頭 × のうち
吾亦紅 × 炎

これで9首、残りの「かばん」というお題を「やまばと編」の「鳩」で詠んで一首、合計10首。これらはテキレボアンソロがウェブ公開されたらリンク貼りますのでもう少しお待ちください。