300字SS 『影絵』 お題:絵

上記のイベントに参加します。

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『影絵』


「小さい頃から得意だったの、絵」
「うん、凄く。特に、、、布団に描くのが!」
「もぅまたー」

万事これだ。
学校が若い子ばっかで、なんとなく一緒に帰るようになっただけとはいえ。
ねえ、色付いた街路樹に夕陽があたってるんだけど、さ。

「あ!ちょっと待って」

言うが早いか、キミは車道に飛び出し空缶を拾う。

「アブナイから」
「キミ、たまに年寄りみたいだよね」
「俺たち紛れもなく年寄りでしょ」


「じゃ、また」を言う踏切まであと30歩。
ひと足ごとに胸でシャッターを切る。
一枚ごとに空は濃く、キミがシルエットになってゆく。


君の手のメートル四方はラボラトリー空の色さえ更新してゆく



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前回、ツイッターのフォロワーさんと短歌を入れて300字、トライしてみます!って宣言したのですがツイッター小説的なストンと落とすようなものは難しかった。
ので、今回はこないだの「泣草図譜やまばと編」で出ていたゆうたんと彼女でコミックの一コマ的なのを書きました。(短歌を入れて300字内になっています)
テーマの「絵」も上手く使えたとは言い切れなくてタイトルにねじ込んだしちょっと心残りがありますが、回数重ねるのがだいじなのでまあいいや^^


お読みいただき、ありがとうございました!