花マップ企画 in テキレボ7

このページは第7回テキストレボリューションズ、通称テキレボ7における有志企画「花マップ」のサイトとなります。
7月16日の海の日(祝日)開催の同人誌イベント、テキレボ7についての詳細はこちらを
第7回Text-Revolutions 開催概要 | Text-Revolutions


当日わたしのサークル・花うさぎは委託で手製本を頒布予定です。うちのサークルは毎回なにかしら花をモチーフに作品制作をしますので、同じように花を使った作品をリストアップして宣伝することで同志を増やせたらいいなと企画を主宰することにしました。また、主宰者が委託参加なので当日担当に豆塚エリさんの協力をいただくことになりました。豆塚さんにこの場を借りて御礼申し上げます。お引き受けいただきありがとうございます。

☆花マップ企画について

主宰 うさうらら @usaurara (on twitter)
会場担当 豆塚エリ @mamen325 (on twitter)
テーマ 花  花が印象的に使われた物語を集め、マップにして会場配布します。

・長期的にテキレボで開催を予定していますので、ゆるく、できる限り主宰者も参加者も負担の少ない企画にします。
・目的として「花が出て来るお話を探すお手伝い」を掲げます。情報が過多になってしまうのを避けるため、本のタイトルとサークル名と花の名前のみ表示します。(個人の書き手の名前は載せません)
・申請後は特に何もしていただくことはありませんが、TwitterでのRT等にご協力いただけると助かります。
・当日は各自で配布場所にマップを取りに行っていただきますようにお願いします。また、一週間前にはウェブ上にあげるとともにネプリでの配信を予定しています。
・当日までの運営は主にツイッターで、全面的にうさうらら(twitterアカウント@usaurara) が行います。ご質問やご意見、ご遠慮なくどうぞ。

☆参加条件
・花が印象的に登場する
・実在かどうかは問わない
・物語中、比喩でなく概念として花である
・ゴブガリ案件OK
・1サークル1タイトル限定


☆参加申し込み
ツイッターのモーメントで指定の投稿へリプライ&DMをください。

ツイッターアカウントをお持ちでない場合は以下の要領でお願いします。

1 以下の文面に必要項記入のうえコピペしたもの

ココから↓
#花マップ に参加します。
1サークル名 
2本のタイトル名
3登場する花の名(複数可)

↑ココまで

2 本の宣伝・紹介文を100字程度で書いたもの

1と2をあわせて usaurara☆yahoo.co.jp (☆は@に変換ください)までメール送付ください。
ご参加お待ちしています。

ここすと in 浜松 に行ってきました

あけましておめでとうございます! 
前回ご挨拶を忘れて失礼しました。本年もよろしくお願いいたします。

さて、今日は前回ご紹介したイベント「ここすと vol.1」に先週末お邪魔した様子をお届けします。21日までの開催なのでイベント概要をもう一度貼ります。会期終了後には通販も行うようですのでご興味持っていただけましたらサイトをチェックくださいね。
イベント開催地 アートサイドカフェ ココモ
        期間 1月9日~21日      
        所在地 静岡県浜松市中区元城町109-12
        サイト http://hamabi.net/cocomo/


この記事はまず浜松のココモさん訪問についてざっくり時系列で書いて、最後にあちらのスタッフ田中さんとお話した内容を振り返りつつ新刊『架空便』について書きます。
☆☆☆

今回の旅程は 焼津(泊)→浜松(泊)→浜名湖(浜松に戻って帰路) の2泊3日新幹線の旅。今日は行程のうち、ここすとさん訪問部分だけピックアップしていきます。

日程は急遽決定しましてほとんどノープランなまま金曜朝9時台の新幹線へ。ダイヤが乱れていたため「こだま」で。乗ってみてわかったけどこだまでも座席の前後間隔は結構あるんですね。うちのキャリーケースが抱えられるか心配だったんですが余裕でした。座席を通路側にして失敗したw 今は窓側にコンセント差込口があるんだなあ。
お昼は折り返し中継地点の静岡構内で買った東海のサンドイッチ。今回イベント合わせの新刊『架空便』がトリコロールカラーなのでピッタシ~というオカワダアキナさんからの情報で入手。これはゆで卵の黄味が少し多めの配分なのかな? とんがったところは無いけどコクがあって美味しかったです。パッケージデザインそのままのレトロ風味。

浜松駅に降り立ってみてココモまでが微妙に遠そうなのとせっかくの機会なので遠鉄*1に乗ることに。(キャリーなし、歩きやすい靴なら問題なく徒歩OK。あと、ココモさんはお城の近くなんですがお城のへんがやや丘になった地形なんですよ。駅からはゆるく坂道になっています)

下りてからはお城の緑と横の高層のホテルを目印にゴロゴロと歩くこと約15分で動画で見たかわいい建物に到着。主宰の鈴木さんはお出かけ中で、田中さんが案内をしてくださいました。私はココモの階段で着物の裾を踏みまくりとても恥ずかしかったですw 展示そのものがどういうふうかというのはツイッターで見ていただけるのでこちらをどうぞ。


開催前に一通り作品に目を通してすべてに紹介ポップを貼ってくださっています。また、作家アンケートを事前に回答していたんですが、それが並べて貼られていて出展者のみなさんがどういう方なのかお互いを知る手掛かりになってよい試みだと思いました。他にもいろいろと手間をかけてくださっているのがわかって大変ありがたいなあと思いました。

二階会場、南向きの窓は城の庭園に面してて良い環境。春の桜が美しいとか。

窓の下にブルータス彫像とストーブ、まわりで寝ている子たちは人形でした。よく見るとレコードプレーヤーがあるの、わかるかな。レコードを持ってきたらかけますよっておっしゃってました。(次回があれば持ってこようかと本気で考えた) レコードと本を持ち寄っての読聴会?みたいなのもやったら楽しいんじゃないかなあ。

二階のテーブルで朝昼兼用のカレーと珈琲をいただき、一息ついて周辺スポットのチェック。(会期中は飲食会計が100円サービスになるそうですよ!)

そして話題の?オマケ的な例の屋根裏部屋です。この日は午後からこのコレクションを取材に地元ラジオが来るとのことでした。主に収集したのは鈴木さんのお祖父さまだそうですがよく見ると結構収集年代が広くて面白かった。田中さん曰く「埃を被っていたモノを手入れして蘇らせることに喜びを感じるタイプの収集家だったらしくて」にむっちゃ共感しましたw わかる、わかるわー。(昔から骨董好き)




以上で一旦ざっくり紹介を終わります。ココモさん周辺の絵本やさん、万年筆やさん、餃子やさん、楽器博物館についてまた別記事に書きますね。併せて読んでもらってみなさんに浜松への親近感が湧くとよいな!


☆☆☆
ここからはスタッフ田中さんと雑談した出展作品『架空便』の話を含む創作話です。オカワダさんへの報告の意味もあり、とりとめなくメモしていきます。読んでみたい方はどうぞ。

田中さん 「2冊のうち赤(=オカワダアキナさんのパート)のほうがより日常的なかんじですね」
取り扱っているネタがおかさんらしくしっかり地に足の着いたものなので、そうおっしゃっているのだと思われました。わたしのほうは今回チュウニ的なポエム書く気持ちまんまんだったのでちょっと幻想的なんですよね。薄々それは思ってたけど指摘されるとあらためて「ああ、第三者にも明確なのだな」と確認しました。私がなぜファンタジーテイストに寄せたかというとこの青のテキストの骨子が過去のリアルなできごとの書き換えだったからです。これは成功しているのかどうかまだよくわかりませんが。

田中さん 「絵と文章両方をされているわけですがどちらを自分では主体に感じて制作されているんですか」
とよく受ける質問をいただいて「それは作品によって変わりますし、できるだけ双方が同じ力で引き立て合うような作品が作りたい」と答えました。そこから「出店先になかなか思うようなイベントはなくてどこへ出しても必ずはじっこのほう、、、」という話もしました。

田中さん 「この中で好きな絵はこれとこれです(青は缶と階段、赤は千切れた壁を指して)」
自分がこの本を作るにあたってイメージした画家の名前がポンと飛び出してとても驚きました。ああ、やっぱり絵の人だ!って嬉しかったです。そして抽象と具象の話とかをしました。

あと、手がかかっているのにずいぶん値段が抑えてありますね。これはすごくお買い得な気がしますよと言っていただいたり、何かの話から「僕はこれは詩だと思って読みました」ときっぱりした語調で言われて嬉しかったです。


やはりギャラリーのスタッフを任されている方だけあって、話し上手聞き上手ですね~田中さん。そのあと鈴木さんともお話しましたがとても親しみやすい気さくな雰囲気で話せる方でした。お二人の雰囲気とカフェの雰囲気とが相まって居心地のよい空間になっていると思いました。


さらにオマケ
☆☆
ここからは主にオカワダさん宛てです

夕方にオカワダさんと落ち合って初顔合わせをしたもののなんだかろくにマトモな話ができないままで「これじゃまるでくるみちゃんの話を地で行ってるじゃないか!」と内心自嘲しながら餃子を口に押し込んでいたのは、オカワダさんの新幹線乗車時間が迫っていたためだけではなくてこういった会話の時間を与えていただけたことも理由にあるように思います。
わたしはなるべくオンオフを繋げないで活動する方針なため、これまでリアルで創作の話をするチャンスは皆無だったわけで欲求不満が貯まりまくっていたんですが今回初めてそんなお話をした相手がとてもうまく話を引き出してくださる方で、ましてや絵を描く方だったのはありがたいことでした。「アクセスさえすればそういう相手はたぶんどこにだっているはずだ」から「アクセスさえすればそういう相手はたぶんどこにだっている」になったのが嬉しいです。

おかさんとは特に『昨日のかみさま』の話がしたかったし、そこからひろげてさまざまなことをお伝えしたかったのですがそれを話題にするほどの時間はなくてヒラパーの話などしていたのが今から考えると初デートの高校生みたいでかわいいですね!ww そんな機会が訪れるのかどうかわかりませんが、あったら嬉しく思います。これからもよろしくお願いします。このたびはイベント顔出しに遠いところから駆けつけてくださりありがとうございました。御礼申し上げます。

*1:遠鉄=遠州鉄道は赤に白の斜線が入った2両編成の私鉄で、浜松からしばらくは高架を走ります。駅改札を入るとき何十年ぶり?に切符をぱっちん切ってもらって「おおお」ってなった。で、2つめの駅で降りたら車掌さんが駆け寄って「切符ください」って言うもんだからすごい慌てた!w そんな遠鉄にぜひどうぞ。

ここすとin浜松 に委託出展します

1月9日から21日まで静岡県浜松市にあるカフェギャラリー・ココモさんで手製本2種類を委託頒布します。
インスタグラム https://www.instagram.com/cafe_cocomo/?hl=ja をご覧いただくと雰囲気がよくわかるのですがゆったりやさしい空気が会場に満ちていて、手作り感のある本をめくりながらお茶をするのは楽しいだろうなあって思います。遠いけどわたしも会期中に旅行がてら足を運ぶつもりでいます。お近くの方はぜひいらしてください。また、会期後に通販(送料一律600円のみ必要)が予定されていますのでよろしかったらご利用ください。こちらから→
http://hamabi.net/cocomo/tuuhan.html



イベント開催地 アートサイドカフェ ココモ
        期間 1月9日~21日      
        所在地 静岡県浜松市中区元城町109-12
        サイト http://hamabi.net/cocomo/

出展イベント ここすと vol.1
hamabi.net

出展作品紹介
☆詩画集 架空便(エア・メール) オカワダアキナさんとのコラボ作品
 赤と青の2冊組 白い函入り 1200円
 
 文章は一冊がうさうららで一冊がオカワダアキナさん、絵はどちらもうさうららが担当しました。相聞のようにどことなく響きあう2冊が、読む人の「遠い日」「遠い人」への想いを引き出してくれたらいいなあと思います。




☆短編アンソロジー「べんぜんかん」簡易版
 紙表紙バージョン 和綴じ手製本 240円
 布貼り表紙版でとても好評いただいた六角形アンソロジーの簡易版です。六角形をモチーフに6人がそれぞれ「ちょっとふしぎな話」を書き、そのお話をイラストが繋いでゆきます。オールカラーの内容は簡易版といえど充実していますので、ぜひお手に取ってごらんください。


テキレボ6委託参加振り返り

はるか昔の話ですみません。やっと余裕が出てきたのでテキレボの振り返りにおつきあいください^^

サークル花うさぎ、今回の参加は3度目です。そろそろ新人卒業ってとこですが、半年空くとすっかり事務的なことを忘れちゃうしルールのマイナーチェンジあったりするし毎度ドキドキ。とにかく前回失敗したプラグとウェブカタログの食い違い & 荷造り(本が絶対潰れない、濡れない) には注意しました☆


テキレボ公式アンソロ
テキレボは二人サークル「花うさぎ」の宣伝の場と考えてて、磯崎さんと私で相談してやってます。今回は私が公式アンソロを提出。蛇腹手製本『三角州』の「獺祭」から一部抜き出しました。

アンソロ参加作品「獺祭」usaurara.hatenablog.com

感想がドドドってもらえるのやっぱり嬉しいですねー!ありがとうございました。 せっかくだからまとめたモーメントも貼っておきます。
感想テキレボアンソロ寄稿「獺祭(だっさい)」にいただいた感想まとめ

「獺祭」の内容は単にうちの子をひどい目にあわせて喜んでいるだけ、といってしまえばそれだけなお話なんですけどねw 海柘榴シリーズの背景にある地理的な因縁のようなものを補足しつつ自分も楽しんで書けたらいいかなと。大方のひとに「エロい、怖い、ぞわっとくる」って言っていただけて満足しとります!読んでくださった方、ありがとうございました。


委託について

委託アイテム
・べんぜんかん(6名参加のアンソロ) 500円
・べんぜんかん 簡易版 200円
・三角州(花うさぎ2名の作品) 500円

制作は、何かあってもリカバリーできるようにかなり早めの工程ですすめました。べんぜんかんは公募ですが、たまたま見知った方ばかりになったこともありスムーズに進みました。
また、おもいきり早く制作にとりかかったので早めの献本ができ、いろいろな機会にデモをしてもらい多くの人の目に触れたことが代行での購入に繋がったのではないかと思います。私自身はイベント直参をしないにもかかわらず、たくさんの広報の機会をいただけて大変ありがたかったです。「手製本」がどんな感じなのかを実際に手にしてわかってもらえました。みなさんありがとうございました。

ちなみに、アンソロ『べんぜんかん』の売り上げ詳細はこちらで書きました→
usaurara.hatenablog.com
全アイテムの総括は次の更新で書きますのでまたお読みいただければと思います。


☆企画参加

ポスカ企画参加
300.siestaweb.net
テキレボの有志企画で一番有名かつ大掛かりな企画です。手のかかる企画を個人で継続的に運営していらっしゃるのでなるべく盛り上げに協力しようとテキレボ常連はみんな参加します。ポストカードは手軽ですしね、お値段的にも。ってわけでテーマ「和菓子」に福井の水羊羹で参加、同時に「郷土菓子企画」にも参加。
でもね、ポスカ企画って、ポスカの交換会兼くじびきっていうのが、当日参加者には楽しいんですね? やっとわかってきたw うちはチョコを提供したんだけど次はネタに走ろうかな!

鳥散歩 に『三角州』の「獺祭」で参加
http://freedom.lolipop.jp/torisanpo/
幼馴染片思い に『三角州』の「たがそでゆめむすび」で参加
suamania.blog.fc2.com

主催者様、お世話になりありがとうございました!
わたしは鳥を描くのが好きでテキレボでは毎回鳥散歩に参加しています。つまり企画参加ありきで話を作ってるんです。結構たのしいですよ。ちなみに次回のテキレボではすでに

・鳥散歩
個人事業主青年
・現代ファンタジー

あたりかなと目星をつけています。あと、自分が委託サークルの身で主宰できるならば「花」でマップをやりたいですね。(確認中)


☆イベント当日のこと

委託なのでツイッターの様子を見てエア参加。嬉しいことに昼過ぎには布表紙は2種類とも完売になっていたみたいです。紙表紙の簡易版はそこまで手間がかかってないから残部が返ってきてもまあいいやって思うんだけど布バージョンは残ったらむっちゃ悲しいなあって思っていたのでバンザイしました!お買い上げくださった方、本当にありがとうございます。テキレボという場所に自分の作品が受け入れられるだろうかという懸念がずっとあって、(まあそれはいまだにあるにはあるんですけどw)ある程度認知されてきたんだなとこれからは多少の自信をもって臨める気がします。活動を見守ってくださっている方々に、この場を借りて御礼申し上げます。


☆次回テキレボ
これまで春秋開催だったテキレボ、次回は春がなくて夏。海の日開催だそうです。そしてコスプレ導入?ちょっと運営さんがどこを目指しているのかわかんないけど、楽しみにしつつコツコツとやれることをやっていこうと思います。


☆便乗告知です
そうそう、コツコツとやっていた手製本が仕上がってきたとこなのでお披露目させてください。
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来年お正月明けに浜松で行われるイベントに向けてオカワダアキナさんと詩画集制作しました。
オカワダさんは以前このブログで紹介した方です。
usaurara.hatenablog.com

『昨日のかみさま』でもご一緒させていただいたのですが、あの作品でできなかったことを詩画集でやらせてもらえないですかってお願いして実現しました。赤がオカワダさん青がわたしの2冊セット、なんとなく呼応し合っていながらふんわり漂っているテキストたちです。セットで1200円。
今回の開催場所はアートカフェギャラリーなので、絵の配分を多めにし色もしっかりとのせました。わたしたちの『架空便』(エア・メール)が、遠い場所で誰かに届く日が楽しみです。会期が長いので旅をしようかと思ったり。

また会期が近づいたらお知らせいたします。ではここらへんで。お読みいただきありがとうございました!

『昨日のかみさま』アンソロ版・制作ふりかえりトーク(うさうらら × オカワダアキナ)

文フリ東京で初頒布されるアンソロジー 文芸コンピレーションinput selector  にコラボで参加しています。オカワダさんの小品を舞台っぽい味付けやコミックのオマケをつけて盛り盛りにしたもの。その内容はあらためてここでも紹介しますが、今日はその制作をオカワダアキナさんと振り返りたいと思います。ちょっと長いですが創作が好きなひとは読むと楽しいかも、です。

『昨日のかみさま』 うさうらら × オカワダアキナ ふりかえりトーク

う  まずはコラボるきっかけ、ですね。わたしが絹の布地を本の表紙に使ってみたくて、水玉の布を手元に持っていたんですね。で、何をしようかなって思ってるとこへおかさんの「水玉のワンピを着る女の子のお話を昔書いてどこにやったかなー」ってつぶやきが目に入って。で、その小説ってどんなんですかって聞いてみたら演劇の脚本で。
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お  水玉のワンピースのお話は、わたしがはたちのときにやった演劇のことですね。
雨女の女の子が友だちのためにワンピースをつくっていて、友だちに彼氏がいるのがおもしろくねえなみたいな…ちょっと百合っぽい感じの。じっさいに舞台上で服に水玉をつくっていくっていう…。
なんでそれをいまになってツイッターでつぶやいたのか思い出せないのですが、なにかきっかけになったならなんでもつぶやいておくもんですね笑
(そこからどうして今回のはなしを素材にすることになったんでしたっけ…)
で、その「水玉もよう」のお話はデータなどもろもろ残っておらず、お話のあらすじをさらってみたんですけどもやっぱり役者の動きがあること前提のあんまりにもふわっとした筋で、こりゃ無理だなってなって…。でしたっけ…。

う  なんでも言ってみるもんですねww 

お  日頃たれながしておくと誰かにひろってもらえていいことがあるんだなあと…笑

う  (内容を)聞いてみたらどうも舞台で衣裳を着るシーンがリアルにそこにあってこその話だったんですよね。それであきらめよっかってなったんだけど、すかさずおかさんが「じゃあ、あれはどうですか」って昨日のかみさまのことを

お  ほかになんかないですかって話になって、さいきん突発で出した「昨日のかみさま」というお話がみじかめなので、なんとなく投げてみたんだったと思います。
4月にweb企画(#ヘキライ)のお題「昨日」でざっと書いたものがおおもとで、思いのほか気に入って、5月に文フリで少部数で出して…。

すごくおぼえていてハッとしたのが、「水玉もよう」のあらすじと「昨日のかみさま」のなかみを読んだうささんが、「どっちも木の実の名前の女の子のことが好きで、その子はいなくなっちゃうんですね」みたいなことをおっしゃってくだすって…。

  あ、そうだった!よく覚えてるね。そう、それが(元原稿がヘキライだったこと)大事なことなのよね。ちょっと今回のコラボの狙いとか、元作品がどういう性質のものだったかを説明する機会を持たないといかんなと思って今日この機会を設けたんです。


☆☆☆ 『昨日のかみさま』元作品からのアレンジについて


  もとの作品がヘキライ(ツイッターの文芸系創作企画)で気楽に書いたもので、普段から自作品を読んでくれている人向けにオリキャラのイメージをぼんやり混ぜ込みながらふわっとした話を書いたんでしたよね。で、アンソロジーにコラボで出すなら手を入れた方がいいよねって。それと、わたしが「おかさんとのコラボでしかできないことがしたい」=「舞台を小説にとりこめないかな、、、」っていう要望を出して。

  これすごく「わーっ!」てなったのです。エウレカです…!
「昨日のかみさま」を書いたときに、過去の演劇のことはぜんぜんあたまになくて、今回素材としてそれぞれあげたのにもとくに脈絡はなかったのですが…。
意識下のことを言い当てられたようでびっくりしました。書いた動機とか書こうとしたことって、書いた本人はわりとふわふわしているので…。
まあわたしいつも「いない人のうわさ話をする」お話ばっかり書いているんですが笑

(補足しておくと、「水玉もよう」のヒロインが「なつめちゃん」で、「昨日のかみさま」のヒロインが「くるみちゃん」です。どっちも舞台上には・小説の現在進行には、登場しない子ですね。)
ゴドーを待ちながら」が好きだから…

  おかさんとわたしの物語の癖、そこ(=いないひとのことを語る)は共通だなってわたしは結構前から思っていました。だからそこに支点を置くようにしたらうまくコラボができるだろうって。(この考えを反映させて詩画集を現在コラボ中です)

    ここですね、ほんとにこまかいはなしでうまく説明できなくて恐縮なんですけど、オリキャラを出そうとして書いてるわけでなくてですね、踊る人で死にそうな人を書くとああなっちゃうから寄せたというか…。寄せてはいるんですけど、書きながらこのひと「水ギョーザとの交接」の叔父さんであってもいいかもしんないなくらいのアレです。うーんうまく言えないんですが。
(たぶんキャラクターのつづきものとしてはつじつまが合わないです)
たぶん、いないひとのことを語るとか、ちょっと暴力の話とかがあって、まんま書くのがためらわれて、明るくさせたくて過去に自分が書いたものの面影に力を借りたかったようなところもあるかもです。

  ああ、そう聞くと想像はできますね。おかさんの直近の作品が水餃子でしたからね。あれはとてもやさしくてたのしくて、気持ちのいいラストの話だったから。そのキャラが出てきただけで空気が変わりますもんね。

  これ(力を借りる)、完全にあとづけなのであんまり気にしないでください…笑
やさしくてたのしくて、気持ちのいいラストの話とおっしゃっていただけるのはうれしいです。

いない人の話ばっかりなんですよね。同人誌で出してる長めのものはだいたい入っている要素です。なんでなんだろう…
あ、うささんの泣草図譜とか花うさぎコラボの海石榴の一連の作品とかたしかに…。
いなくなることが決まっている話というか、いなくなる・いなくなった人のことを語ってらっしゃいますよね。


☆☆☆  二人が共通する点について


  わたしはもうはっきりと兄の追悼として書いていますね。いや、もう薄れているんですけど。その痛みなんかは。でもなんだろう、時間の流れがお話にしっかり組み込まれているようなのが好きなのかな。だからヒト、モノ、コト全部ですね、流れるさまを描きたい欲求?あるんです

  そうでしたか。わたしはたぶん疎遠になってしまったり絶交してしまったりの友人であったり、かつての恋であったり、死んでしまったひとたちであったり…ぐしゃぐしゃしている「いない人」というかたまり…?
うささんの、流れていくさまというのはすごく伝わってきます。うささんの作品はひろびろとしていますもんね。

  そうですね、そういうイメージ(「いない人」というかたまりに向けて書いている)を抱いていました。おかさんの書くお話。あ、それと似たようなことばでこないだ言ってくださった「(うささんの作品は)風通しがいいですね」いう言葉がとても嬉しかったんです。何度も心の中で反復してしまったw

  これぜんぜん脱線なんですけど、わたしは三十代で、きょうだいたちはとても元気です。妹や弟たちがいなくなったらというのを想像もできなくて、想像してみたらちょっとべそべそしてしまうくらいにはまともに想像ができないでいます。
なんかたぶんこのくらいの年齢って友だち減るじゃないですか、で、きょうだいととても仲良くなるからなのかな…。
だから、そういった別離についてちゃんと受け止めようもないんですが、お話くだすって胸がしんとなりますし、ありがたい気持ちです。
風通しいいですよね。止まっていない、動いている絵を描かれるかただなあと感じていて(ですんで踊る人を描いていただけたのうれしかったです)、つくる物語もそういう感じです。
悲しいことやはっきりとした喪失をえがいていても、視界がひらけているというか…。話がどんどんふわふわしていって恐縮なんですが…。

  ああ、気遣いさせてすみません。そんなに深刻に受け止めていただかなくて大丈夫ですよ!一区切りはついてるので^^ ありがとうございます。

   (あっ、かんぜんに勝手なわたしの感傷です…!)うささんのかくものは、喪失であれ別離であれ、悲しいだけでなく(ともすれば悲しいとは一度も言わずに予感だけあたえて)、ちょっとだけカワイイところやおかしみのあるシーンを入れてらっしゃるところがそうさせるのかもですね。
そういうの、自分がとてもやりたいので…。

  でも、逆にそれはわたしがおかさんの作品に感じていることだったりします。作品によりますが、開放的だなあと思うことが多いです。開放的以上、壊そうとしている=ロックだとかパンクだとか。でね、なんとなくコミックでいえばガロっぽい印象があって。そのあたりがわりと肌が合いそうかなってわりと前から思っていましたね。ジェンダー撹乱を見て取って好感を持っているのもそういうベースがあるなあ、たぶん。

  ガロとかアックスとかそういう漫画はスキですね〜。つげ義春の漫画が青春や書くものに多大なる影響を…いやどこがって感じなんですけど…。(余談ですけどわたし「李さん一家」の奥さんに似てるらしいです)
ジェンダー撹乱、はハッとしました。撹乱と自分で言語化できていなかったので…。

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↑ 画像はつげ義春 / 「李さん一家」 より



   昨日のかみさまでも、骨になっている部分はとてもオーソドックスな少女の心の遷移だけどあちこちにそういう風味が散りばめてあって、書き手の強い意思(ジェンダーに対する)が透けて見えて来るんです。そういう気持ちをなんでもない話でそのへんにある道具立てでごく自然に伝えてくるのが魅力だなって思います。

それはどう反応したらw とにかく「細い」ってことなんじゃないのかな? >李さん似 

   目つきじゃないですかね…。(これほんとにバチバチの蛇足なのでカットしてくださいね…wwww


☆☆☆  『昨日のかみさま』の制作から『人魚とオピネル』へ


もともとのお題が「昨日」で、「昨日」というものについて考えたら、「昨日はいたけど今日はいない人」みたいに自分の大筋に落とし込んだみたいな感じなのかもです。これあとづけかな…笑
ジェンダーのあれこれは、あんまり上手に説明できないんですけどね。動機のようなものもあんまりうまく言えない…。
ほんと、かえって書いた側はふわふわしていて、なんでこう書いたんだろうなって、あとから化石の発掘をするみたいな感じかもです。
これ架空便(次の共同制作)の話ですが、「チープさ」っておっしゃっていただいたのすごくうれしかったのです!あっそれだ!って思いました。
今回ですと、シャツがほつれる、ベビーパウダー、BB弾、そういった小道具がそんな感じでしょうか。

  おかさんワールドを語れば「チープ」は外せないワードではないかと。 年金無払いワールドですもんねえw あ、へキライのお題が「昨日」だったんです?

  か、かくにんします…笑

   http://privatter.net/p/2361773
お題が「昨日」で、参加できなかったその前の週が「ほつれた糸」で、ふたつあわせてそうなったみたいでした。すっかり忘れてました。笑

   ああ、すごい。それであのイントロ。あのイントロ私凄く好きです!だからイントロは変えたくなかったんですよ。最初の一行からもうオカワダだ!みたいな。 こういう書き出しが書きたいなって嫉妬しましたw

  わーっありがとうございます。シャツのわきから糸がでていて、腋から生まれるとかそういう、なんだろう、舞台は教会で牧師さんも出てくるのに…。たぶん最初にイントロがあって、そこから広げたような感じです。
書き出しほめてもらえるのうれしいです…。わたしだいたいいつも、最初の一行がほんとに書き出しなんですよ。
最初の一行が手がかりで、そこから書いていく
ので、なんかこう立った場所がまちがってなかったのかなあよかったなあとしみじみうれしいです。

   まあ、結局ほとんど「まんま」使いましたけどね。戯曲にしようかって言ってやってみたりしたのも、全棄てしちゃったんだよね。ほんとにいろいろ迷走しましたねえw今だから笑えるけどあのときはどうしようかと!ww

   アッアッ…すみません…。戯曲もね、わたしがうまくやれれば面白かったと思うんですよね。
演劇から離れて久しいもんでしばらく書いていなくて、そして自分の小説→戯曲の改造がぜんぜんうまくできなくてですね…!

「視点の低さっていう魅力がぜんぜん出てこないんでやめましょう」とはっきりうささんにおっしゃっていただいて、でもむしろほっとして…そして元気になりましてですね…笑
あっ視点が低いんだ!って自分のやっていることがわかったんですよね。うれしかったです。

死者祭りバージョンのリボンちゃんよかったですが、あれは短歌ハッシュの骨回で供養的な…と勝手ながら思っていて…

   それです!供養^^  いえ、たぶんあの作品は戯曲には向かないんじゃないでしょうか。わたしもそのへんがどういうふうに判断すればいいのかさっぱりわからずに「やりたいからやってみる」で突っ走ってしまってご迷惑を。。。おかさんの対応がいつもとても誠意的でたいへんありがたかったです。とにかく決定的に時間がなかった!ですねw 突発的に湧いて出たコラボ企画で。だから行き当たりばったりをしまくってやっとどうにか着地したのがあの構成で。おかさんの作品のアレンジのひとつとして面白がって読んでもらえたら嬉しいなあ。最良の方法、というのは確実に「本人の筆のまま」なんで。
  そうですよね、わたしは書いて投げてでおしまいでしたけども、うささんはあいだの舞台パートつくってくだすって、絵を描いてくだすって、組版してくだすって、カラー版を豪華手製本してくだすって…。その間、三角州も並行されてたのですよね。もう魔法のようです。

最良の方法、というのは確実に「本人の筆のまま」なんで。
↑アッこれは今回のリライトにかんしては、うささんとの共同作業だからでてきた文章が相当あるので…!
たぶんわたしひとりだと5月の同人誌版でそこから先がなかったと思います。
「木の実の名前のもういない女の子」といううささんの気づきがあって、別離について自覚的になったと思うんですよね。
もちろん小説はひとりで書くものなんですが、ひとと話すのって大事だなあと、ちがう景色がみられるなあと…。

  でもいつか戯曲もシナリオ形式もやってみたいなー^^

   「生きているといろんなことがある。理不尽に死んじゃうひともいる」っていうリボンちゃんのせりふを出せなかったと思うのですよね。あとハイヒール履かせるのも出てこなかったですね、きっと。いやそういうこまごましたところだけではないんですが…。

やってみたいですね〜。 >戯曲やシナリオ
戯曲向きかどうかみたいなカンはわたしもあんまり働かないというか、最近は書きたいことを強引に小説にしちゃっているので、たぶん強引にこれはどうしてもシナリオでやりたいのだと思えば…思えば出るのではないかと…。
いやほんとわたしも出たとこ勝負というか、考えて何をやっているかとか目的が明らかになっちゃったら書かなくていい気がしちゃうかもなので、わかんないうちに書いちゃえみたいなところがあるので…突っ走るなら負けません…笑。
そしてぜんぜん迷惑だなんてことはなにもなかったですよ〜 たぶん紆余曲折しないとこのかたちもテキストも出てこなかったので…。

  おお、心強いお言葉!そうかもしれない。思えば出るかも!
じゃあおかさんとの戯曲コラボ、思えば出る方式を信じて待つことにします^^

「木の実の名前の女の子」がそんなに大事だったのかー。へええ、面白いですね。今あらためてこういう機会を持ったから聞けたわけだけど。
そうですねえ、誰かと作業をするのって鍛えられるなあっていつも思います。すごく勉強になります。昨日のかみさまのコラボもたくさん自分の未熟な部分に気づくことができてよかったです。ああ、ここのこういうとこがわたしは知識不足だなとか技術不足だなとか、ありました。結構苦労だったけどやってよかったです。

あ、細かいことついでにひとつ。わたしのパート(コミック)で「巻いた」ってとこがすごく自分で気に入りですw そしてこの日の前夜の二人(リンダと)をコミックで描きたい欲がすごくあるんで、そのうち描くかも。
そうだ、リンダありがとうございました。わたしは勝手にわたしのために書いてくださったものだと思ってますので!!w >オピネル

   (木の実の名前云々は)それ自体そんなに大事なことじゃない気もするんですが、なんかこう…「気づいた」っていう手ざわりというかトリガーが…ヘレンケラーのWaterみたいな…(これ伝わりますかね?????

わーっ光栄です。わたしもうささんに「いくら社会性がないといってもここでこのせりふはでてこないのでは、」とかハッ!としたので…笑
インプットもアウトプットも平素ひとりでやるものですが、ひととなにかやると使っていない筋肉がきたえられますね
そしてこれもあとから勝手にわかったというか気づいたことですが、「昨日のかみさま」がたぶん個人誌の「人魚とオピネル」の習作的な扱いだったのではと思うのですよね。
今回のコラボがなかったら「人魚とオピネル」ってああいうかたちでは出てこなかったと思います。そういう意味でも、いろいろ影響をおよぼしあっていて、ありがたい時間でした。

(あっ先に書かれていた笑)
そうですそうです、「人魚とオピネル」のリンダと人魚のおじさんがああいうかたちで落ち着いたのって、今回のコラボが相当に影響していると思います〜

okwdznr.booth.pm


「巻いた」はですね、ほんとにもう、わーってひっくり返ってよろこびました。
そうきたか〜!それわたし知らなかったけど、そうだわ〜!ってなりました。たぶんああいうの書いた本人では出てこない…。
波とかかっているのいいなあと思いました。イメージがつなぎあわさって景色が流れていく、うささんの手腕ですね。
「そうだ わたしたちはもうパートナーだ」もわたしでは出てこなかったかと。

わっうれしい…。前夜の二人(リンダと)、はすごく気になりますね…。
余談ですけど牧師といちゃついている絵をいただきましてゴロゴロ転がってよろこびましたのです…そのせつはたいへんありがとうございます…!

  トリガーになる言葉を知らず知らず口にしてる、お互いそういうことの連鎖のなかで作品が生まれていくんですよね。すごくわかります。わたしは花うさぎでコラボを結構やっててそういうこと、すごく思ってきました^^

あああああすみませんすみません、えらそーーーwww 

習作かあ、なるほどなあ。ちょっとそう思いながらまた読み直してみます!!
あの作品のほわっというかぬめっというか掴めないかんじの、そういう部分を大事にして書くぞって思ったんだなあきっと、っていうことは思いました。オピネル読んで。

それがいい影響なのかどうかって判断はつかないけど(そんな判断を求める事はムダなきがするけど)、影響し合うということはわたしはいつもカモンなので喜ばしいことです。おかさんにもそう思ってもらえたら嬉しいです。  

はい、楽しみにしててください >二人(リボンちゃんとリンダ)のコミック
牧師がイケすぎちゃってもうなんかさせたくて(おげれつらくがきを描いちゃった)ww すみません、不躾で>< これ、入るのか?w


ということで、そろそろお開きにしましょうか。長々とありがとうございました。お話できてよかったです、いろいろ聞けて。

  思いがけず受け取る側になにか作用するというか…。いやいや大事なことだなあと思いますので、えらそうだなんてことはないですないです笑

つづきものとかシリーズということではなくて、こう、書いていたさいのテンションや課題や、次に書くものになんらか余波みたいなものがあるものだなあと思います。ですんで、こういった機会でいったん完成させたテキストに向き合うことはすごく力になりました。
オピネルのつかみにくい手ざわりは、はっきり今回の余波ですね。青い瓦のマンションがどうたらとかこまかい小道具を寄せたのはわたしのいたずらごころですけども…。

ロン毛にしましょうっておっしゃっていただいて、それだーっ!そうだったー!って思いました。
花束をくれるというのも、あ〜〜くれそう〜〜コイツわざわざめかしこんできそう〜〜としっくりきました。
わたしの書いたお話の、わたしの知らないことをご存知でらっしゃるなあとびっくりましたし、たいへんうれしかったです。

ぶしつけだなんてそんな笑 わたしも「ぜったいこのひとたちやってる」ってほうぼうで言っていた気がするので、これはオフレコでなくてもだいじょぶです!笑

了解です。こちらこそありがとうございますm(_ _)m
なかなかこういった話をする機会はないのでたいへんおもしろく、自分でも発見でした。
まとまりない話ですみません…。いいようにアレしてください…。

  今日お話したことも合わせて、現在進行中の詩画集「架空便」の挿画も描いていこうと思います。おかさんの文章と自分のカラーイラストがどう嵌るかとても楽しみになっています。プレッシャーもあるけどw 頑張りますのでいましばらくお付き合いください。
はい、アレしますw ではまた。ありがとうございました & おつかれでしたー!!  

   ありがとうございます。たいへん楽しみにしております〜!

2017年11月14日収録

☆☆☆


途中で言及がありましたが、この作品はモノクロでアンソロジーに寄稿しています。同時に同じ大きさの手製本を蛇腹形式で一部カラーにして制作しました。文フリ東京ではオカワダさんのブースで手に取っていただけます。

ぜひブースC20まで見に来て触ってくださいね~!

テキストレボリューションズに参加します & 代行のご案内

今月末に浅草で開かれる上記イベント、略してテキレボにサークル花うさぎ(委託21)として参加します。
ウェブカタログはこちら、ざっとした紹介ならこれで。
花うさぎ@第6回 Text-Revolutions委託-21 - Plag!


このイベントは代行と呼ばれる通販に似た制度があって、どなたでも同人誌を購入できます。
ただし手数料があったり申し込んだものが売切れてしまったりもあるので、同人誌全体に興味があってある程度の冊数をまとめて買ってみたいという方にお勧めします。特に地方の方。
(一作家さんのものなら個別に通販で買った方がいいです。ちなみにうちは通販やっていません。イベント委託のみになります、すみません)

詳細はここから→
お買い物代行サービス | Text-Revolutions


そしてもし利用されるとしたら、無料配布のものがたくさんありますので遠慮なくそれにもシルシを入れて入手してください。無料配布のなかには300字ポストカードなんかもあります。「テキレボの同人ってどんなかんじ?」が手軽にわかるし、もしかしたら好きなタイプのものを見つけられるかもしれません。
300字ポストカードラリーはテキレボの名物企画で、毎回テーマに沿って300字の短いお話を書きポストカードに仕立ててイベント会場で配布するものです。今回のテーマはお菓子。花うさぎのポスカは福井のお菓子をテーマに制作しました。またまたいつものアレなやつですw


ってか、いつも以上にアレです。グラデ便箋の文化になじみがなくてちょっとやってみたかったんですよ痛ポスカ!小豆色をうすーくしたような色のふんわりした紙に小豆で作られる福井銘菓のSSをのせてあります。枚数が少ないので会場限定です。行かれる方はぜひもらってください☆


最後にうちのおしながき画像を貼ります。3アイテムの内2つはアンソロ「べんぜんかん」。あと1つは花うさぎの「三角州」。うちは毎回全部新刊です。
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それからツイッターで詳細にそれぞれどんな本なのか情報を載せますので、よかったらこちらへ飛んでツリー下をご覧になってください。


よろしくお願いいたします!

獺祭(だっさい)――テキレボアンソロ寄稿短編 / 約1600字

 なぜかはわかっていない。獺(かわうそ)には仕留めた魚を川べりに並べる習性があり、人はそれを神への奉納になぞらえ獺祭(だっさい)と呼ぶ。

 水が怖いと思うことがなかった。海辺で育ち泳ぎは誰にも負けない。こんな浅い瀬で溺れるなどまさかと舐めたのを悔いるも遅く、少年は気を失っていた。
この行為に理由があるならせいぜい一つ年下の部員へのやっかみといったところだろう。八咫烏やたがらす)はちょうどよいネタに過ぎなかった。しかしこの森の異様な静寂が、さっきまで居た「京都」から遠く離れた異界へと攫われてしまったような不安を生んだ。「悪行を糺(ただ)すから糺(ただす)ノ森だ」という顧問の言葉にスニーカーの水が重くなり、滑稽と思われた三本足の鴉が今まさに木々の奥からこれを裁かんと見ているのではないか、そう思わせるだけの闇と霊気を森はたたえはじめていた。

 動かなくなったことに動転し取り囲んだ少年たちは慌てて獲物を引き揚げ、人が通りかかれば目に留まってくれそうな場所まで抱え運んだ。そして彼らが足早に去ってしまうと森は一瞬閑けさを取り戻したが、それを待つかのような虫の聲に取って代わった。あと十日も経てば紅葉を訪ねる人で遅くまで賑う森は、今はまだ虫の聲とかすかな水音が聴こえるばかりである。
小さな石橋のゆるい円弧に沿い、仰向けの肢体は空を見ている。そこに光が届くほど月は昇りきっていない。
カッターシャツの裾からはさっきまで「三本足の鴉」と貧弱を揶揄(からか)われていた小さな突起が覗き、他の二本とともに揃えられている。それはまさしく神への捧げもののようであった。


 京都と福井県小浜市は古来、人とモノが行き交った。二つを結ぶ道はいくつかあるが、最短の針畑越えは幅の狭い道をアップダウンする最も険しいルートである。「京は遠ても十八里」と言うが、正確には76キロ。トライアスロン競技者の12時間かかる道を、かつて行商人が同じ時間で鯖を担いで運んだという。


 鯖のようだった。濡れて青く光る肢体は動かない。しばらくして、川から這い出し近寄る影が見えた。漆黒の羽根でできた蓑をつけた齢(よわい)三十くらいの男だ。鯖を丸裸にすると顔を近づけ身体の端から端まで舐めるように、いや、実際舌を出しところどころを舐めた。そしてひととおりその儀式を終えると軽々と肩に担ぎ、神事で馬場に使われるまっすぐな参道を南へ向かった。すると背後から黒い馬が駆けて来た。男は鯖を馬に乗せ、境内を出ると己も馬に乗り賀茂川を北へ向かった。



 少年を見つけたのは遠敷(おにゅう)の縁者だった。幼いころ父と川遊びに来て見知っていた。とはいえここ数年行き来がなく、畑から昼をとりに戻って納屋で丸裸の少年を見つけたのだ。わからなくて無理はない。「勝(まさる)」と名乗られて思い当った。勝をあらためて確かめると、朽ち葉と鳥の羽にまみれた体は擦り傷だらけで小水臭と生臭いにおいがした。「可哀そうに、やられたな」と直感したが、それにしては勝の態度が腑に落ちない。

 連絡を受け夜道を飛ばして京都に駆け付けた両親は、翌朝入った知らせに安堵し腑に落ちぬ顔をしながらも「あの子はそういう子なんです。見てはいけないものを見てしまうんです」と言ってそれ以上ことを荒立てなかった。何より本人が何の訴えもせずむしろ何かを達成したように満ち足りた顔を見せるので周囲は何も言えなくなった。引率していた部活の顧問は、制服が警察に届いたことで事件性を疑いはしたもののこれもまた本人が自発的に脱いだと言い張って打つ手がなくなった。
学校側は、宿から濡れた靴の報告を受け嫌疑をかけた数名を咎めもできずにいたが、結局彼らは全員が別件により退校あるいは中退で高校を去ることとなった。


 「昇る朝日を背に、黒い蓑の男とこどもを乗せた馬が根来峠(ねごりとうげ)を越えて来るのを見た」という噂が広がったのは数年後その少年が亡くなったときのことであった。
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まあ、お尻が描きたかっただけやんね?と問われれば「うむ」と頷くしかない!w
この作品は、絵と文章を加筆の上で手製蛇腹本『三角州』に収録しました。

蛇腹の反対面は磯崎さんの「たがそでゆめむすび」。


2つのイベントに委託頒布予定。どちらにも通販的なシステムがありますので、またご案内いたしますね。