zine展@別府 報告 〜卯楽々堂

大変遅くなりました。えっ? て感じですね。実は旅行で別府を通過する予定があったもので現地を見てから書こうかと思ったんです。結局そんな時間は皆無でした。残念!でも来年はぜひ開催中にお邪魔します。街のあちこちの排水溝から湯煙がふわあっとたなびいている光景、とてもすてきだったから。
さて、そんなわけで持ち越していたzine展別府委託出展レポートです。

これ、実は参加を決めたのが大変急な気まぐれでして、なんの準備もなく申し込みました。申し込んでから、えっと、、、もしや屋号とか要るのでわ??? なんてw
なので何をどんだけ売るとか計画性もない初出展のヒトでした。あつかましい。

まず販売実績ですね、わりと希望していた数が出てくれました。主催さんからのレポートでも「よく目立っていたし数もよく出た」と言っていただきました。
お買い上げくださった方、ありがとうございます。

私は在庫を持たないで一回一回キリをつけていく制作、製作→販売を基本にしたいので
(在庫や赤字を極力抱えない範囲で自分が最大限楽しむことを目的にしたいので)
この計画時点で、そこそこ売れたとしても荷物の往復運賃分くらいは赤字だろうなと読んでいました。実際、その通りになりました。私個人はその程度の赤字は仕方ないと考えています。

というのは手製本だと10〜20冊の製作が無理のない生産数で、原価がやっとペイする程度。下手すると赤字。二次モノでもなければエロでもないコミックでもない、しかも手製本。といっても豪華本っていうのとは違う、あまりにもニッチなものを作っているのでそりゃそうだ。(でも楽しいから構わない)

ただ、主催者側では出展者単位の売り上げ目標をもっているということで(それは今回レポートもらって初めて知ったのですが)それにある程度は応える必要もあるなと。具体的には一アイテムごとの価格設定がもう少し高めでもいいと助言いただいたので再検討。同時に上げるならせめて製本技術的に向上させたい。豪華とか華美って方向に走らずにきちんと作ること、それが秋までの課題です。


そのことが念頭にあって今回手製本の交換会用に試作的にやってみたのが写真のセミハードな表紙の蛇腹本です。艶本もしくは春本という体のものを作りました。蛇腹の片面を私が絵と文で、片面をコラボ相方の磯崎愛さんの小説(刀剣モノ)で構成しています。函も憧れだったので試してみました。改善点は多々ありますが素敵にエロい一冊になりました!


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これをこれまでのソフトカバー和綴じの横型冊子と並ぶ自分の基本判型にしていこうと思います。こちらは多少良い紙を使って端正かつ味わい深い装丁を追求し、中身もそれに相応しいものを考えようと思います。


最後になりましたが、zine展別府の主催者ならびに関係者の方々に御礼申し上げます。
イベントそのものもですが事後に詳細な報告書ならびにアドバイスをいただき、遠い場所での二日間を楽しくかつ有意義に感じさせていただきました。遅くなりましたが、心から御礼申し上げます。

ーー うさうらら @卯楽々堂

短歌ハッシュ 配信してます!

こんばんは。一気に寒くなって え?秋はどうなった?みたいな。
さて、11月の短歌ハッシュ配信しました。よろしくお願いします!


先日のお知らせ通り伊勢型紙をイメージした牡丹と蝶の柄。

セブンイレブン 58795981 A4 カラー 60円 17日まで です。





今回はわたしが2首入れてます。


 ・だれひとり届かぬ空に線を引く女郎蜘蛛の取たる三角
 
 ・蹴球を甲羅のように背負(しょ)った子は6車線をちどりで渡れり


どちらも朝一番の散歩で見た光景を詠んだもの。珍しく朝ごはんも食べずに家を出て銀行に入金しに行ったらまだ開いてなくて、お散歩しましたw 朝モスもして、世の中の人がBLTって言ってっるやつがここ発祥だったのか!と発見した。

「型」もしくは「形」で一首ということで、わたしが詠んだのは三角形と六角形でした。
ほかの皆さんはどんなものを詠んでいるか、ぜひ配信をゲットしてご覧になってください。
二色刷りふうのブックカバーもシブカワで着物のお出かけによさそうです。やっとまともに安心して着物が着られる気温になったので出かけるのが楽しみ!

ではそのときの散歩で撮ったスナップを貼って終わります☆





創作イベント募集2つと春までの予定など

前々回の記事でテキレボの次回募集詳細を書きますって言っていましたが、一昨日募集が始まって昨日の段階で委託は既に100のうち87申し込みが来てるとのこと。一応テキレボともう一つ静岡文学マルシェの募集してますよというお知らせを貼ります。


1、テキレボ(わたしはコラボ花うさぎ名義、ファンタジー枠で委託出展します)


テキレボ公式ページ →http://text-revolutions.com/event/
    募集概要ページ→http://text-revolutions.com/event/tr5sanka



2、静岡文学マルシェ(わたしは卯楽々堂名義、詩歌枠で委託出展します)

こちらは申し込みはもうだいぶ前に始まっていて、委託枠は埋まっています。
直参(直接参加のこと)があとわずか残っているみたいなのでご案内。

このイベントは去年プレイベントとして一度開催されて、とても人気でした。
お客さんもたくさん来られていましたけど、サークル参加者は美味しいものを食べながらゆっくりまったりしていた印象です。



はてなのご近所さんで創作好きな方の目に留まって、実際に参加までするひとはいなくても多少興味を持っていただけたら「輪」を拡げることの役にちょこっと立てるかもしれない、、、ということで書いてみました。


☆--☆--☆--☆--☆--☆


さて、わたしの今後の予定をざっくり覚え書き。


12月   手製本交換パーティー ・コラボ花うさぎで蛇腹折本(18禁版)

来年 
2月    静岡文学マルシェ  ・卯楽々堂で短歌本

4月    テキレボ      ・コラボ花うさぎで蛇腹折本(全年齢向版)と泣草図譜3
                 
蛇腹折本は下の写真のやつ。手製本を作ってお互いに交換し合うという夢のようなイベントがありまして、参加するためにこないだから試作してたんですけれど。話を持ち掛けたら相方がOKしてくれたのでコラボります!手製本交換パーティー向けにはイラストをたくさん入れた18禁版を用意します。参加のみなさま、乞うご期待☆



わりと春までゆったりめの予定を組んでいます。春までにやっておきたいことがあったりで。
でももうすぐに年末、お正月ですねえ。春休みもあるし(子供が帰省すると落ち着かない)やれるかな。

ではこの辺で。

300字SS 『影絵』 お題:絵

上記のイベントに参加します。

☆--☆--☆--☆--☆

『影絵』


「小さい頃から得意だったの、絵」
「うん、凄く。特に、、、布団に描くのが!」
「もぅまたー」

万事これだ。
学校が若い子ばっかで、なんとなく一緒に帰るようになっただけとはいえ。
ねえ、色付いた街路樹に夕陽があたってるんだけど、さ。

「あ!ちょっと待って」

言うが早いか、キミは車道に飛び出し空缶を拾う。

「アブナイから」
「キミ、たまに年寄りみたいだよね」
「俺たち紛れもなく年寄りでしょ」


「じゃ、また」を言う踏切まであと30歩。
ひと足ごとに胸でシャッターを切る。
一枚ごとに空は濃く、キミがシルエットになってゆく。


君の手のメートル四方はラボラトリー空の色さえ更新してゆく



☆--☆--☆--☆--☆

前回、ツイッターのフォロワーさんと短歌を入れて300字、トライしてみます!って宣言したのですがツイッター小説的なストンと落とすようなものは難しかった。
ので、今回はこないだの「泣草図譜やまばと編」で出ていたゆうたんと彼女でコミックの一コマ的なのを書きました。(短歌を入れて300字内になっています)
テーマの「絵」も上手く使えたとは言い切れなくてタイトルにねじ込んだしちょっと心残りがありますが、回数重ねるのがだいじなのでまあいいや^^


お読みいただき、ありがとうございました!

白子と書いて「しろこ」(旅レポ)その2 &短歌ハッシュ参加者募集 

こんばんは。今日は伊勢型紙の話です。それってなんぞ、という方はこちら↓ 松岡正剛さんの「日本の職人スゲーーー!」って話が読めます。

1537夜『縞のミステリー』竹原あき子|松岡正剛の千夜千冊

白子には伊勢型紙の関係施設が2つあって、ひとつは古い伊勢型紙の商家を保存しながら型紙や資料を見せるもの、ひとつは大きな近代建築のなかで常時無料体験ができて物販が充実したもの。私は古い方の資料館をお勧め。展示資料の数は少ないですが、実際に型紙となる紙がこの庭で、、、と実感できる。でもあの渋紙を「彫」ってみたい? 大丈夫。大杉さんっていう材料やさんを紹介しときます。(通販あり)私はここでわりと大きい紙のセール品をゲットして帰りましたが小さい葉書や栞用の紙もあります。ひとまず小さいので彫ってみたらいいです。(特に難しいことは何もない)

https://www.osugi.co.jp/


わたしは和柄が好き、着物が好きでテレビで紹介された伊勢型紙に息をのんでから「一度彫ってみたいな」「それって切り絵を切り抜くのとどう違うのかな」と思い続けてました。うちの本家筋には彫り師がいたというのもなにか縁を感じて。今回の2つの体験で、そのへんがちょっとわかったので書き留めます。

1. 一日目、名古屋の某ショップ主宰ワークショップでの「切り絵教室」

こっちは一般的な切り絵ですね。このときの紙はたぶん色上質です。厚みもわりと普通の。それにコピー紙を重ねて二枚一緒にカッターで切る。
カッターはデザインカッターの刃先45°だったと思う。下敷きはごく一般的なカッター用の。とても切りにくかったです。

2. 二日目、白子の資料館で「伊勢型紙彫りの無料体験」

これは紙が伊勢型紙用の紙。和紙を繊維の向きをクロスさせて3重に貼ったものに柿渋で強度を持たせたもの。紙というより薄く剥いだ樹の皮みたいなカリッとしたもの。
厚みは一番薄手のものでした。コピー紙を重ねず、ステンシルで形を染めてあります。下敷きは材質不明、白くてやわらかいプラスチック系のもの。(大杉オリジナル)
カッターはNTのもので30°くらいの刃先。前日に切りにくくて苦労したのが嘘のようにすすっと刃が通るし曲線はちゃんと曲線になるし、うれしいい~w


とりあえず、型紙そのものと下敷きは大杉さんで購入したらよいと思う。ここのオリジナル下敷きがすごく使いやすかった!
カッターは刃先角度が大事なので20°の大杉オリジナルを買ったんですが(2000円弱)探したらオルファ(刃先23°)が700円くらいで出てた!><
紙って繊維があって方向性もあってふにょふにょ伸びるから切りにくいんです。伊勢型紙のあの茶色い紙はそこをものすごい手間暇をかけて改良してあって、薄くても丈夫で方向性があまりわからなくしてあるんですねえ。切ってみるとわかるけどサクサクいける。この感覚は癖になりそうですw また、作品ができたらご報告いたします!


☆--☆--☆

さて、ぶらっと観光の続きを少し付け足して終わります。

白子宿泊は駅至近のビジネス。到着するとエレベーター横に伊勢型紙みっけ!

置いてある観光チラシのなかにも「伊勢型紙で制作した紙芝居―大黒屋光太夫」とか「伊勢型紙でハンカチ染めよう」とか。へー、伊勢型紙フェスタぁ。

詳細はこちらクリック↓

第12回 匠の里・伊勢型紙フェスタ|イベント|観光三重

紙芝居ちょっと見たかったw 思い付きでふらっと旅が身上(信条)なのでしかたがありません。


さて、街歩き。朝散歩で気になったお店へ行ってみたらここが楽しかった!材木やさんが本業、傍らで日用雑貨アンティークを売っています。古民家の一階部分をびっしり埋めるレトロ雑貨。お値段もかわいい、若奥さんがかわいいw いろいろ観光スポットを教えてもらいました。


今回生まれて初めて「トランク」を伴って旅に出たもんだから気が大きい!!割れ物?カッモーン!
ティーセット(600円)とパールのイヤリング(500円)を買いました。パールイヤリングは金具の金いろが最近のものだとキラキラ安っぽくて嫌いなのだ。早速結婚式につけようかなー。

お昼はその店で教えてもらったカフェで。看板、なにげに伊勢型紙を意識してますね!

ここは近辺では一番のお洒落スポットなのではないでしょうか。扉を開けてびっくり、どっから湧いて出たんだっていうくらいガールが!ランチ美味しかったですがやっぱり伊勢うどんとか食べるべきではなかったか!という後悔に苛まれつつお勘定。(高血圧BBAなのでやめたほうがいい)
お土産には伊勢海老入りのえびせんを買って帰りました。赤福が食べたかったなー。ていうか、今は特急で車内販売ってないんです?行きにお弁当のアテがはずれて名古屋でイタ飯食べたの、残念だった。。。  最後はやっぱり食べ物の話でおわり☆


と思わないでください!短歌ハッシュの11月募集告知をしますよー。現在あと二名ぶん空きがあります。
今回は伊勢型紙からテーマを「型」に決めました。短詩の「型」のことなどもいろいろと考えさせられる旅でしたのでw

下記ツイッター投稿へのリプライか、はてなだったらIDコールでどうぞ。初心者歓迎、お待ちしております☆

白子と書いて「しろこ」(旅レポ) その1

今回は三重県の伊勢に近い白子(しろこ)に一泊旅行。この栞はそこの観光施設で無料体験させていただいたもの。
実は最初、名古屋で切り絵のワークショップに参加して日帰りするつもりでした。
でも、来月九州に行って結婚式に出席するタスクがあるんですよ。凄い田舎で古式な結婚式らしいんで、新調したキャリー(着物のサイズに合わせて買った)で一度は着物の旅をして慣れておきたいなと。
で、「近場でなんかないかな」と調べたら「伊勢型紙の街、白子」を発見、急遽宿を取りました。
なもんで、名古屋は写真がほとんどなくレトロな橋のたもとのコメダでお茶したのだけが名古屋観光w


あ、着物のことも紹介しとこう。
キャリーに着物を立てて運搬するために段ボール二枚とクリップ数個とゴムを使っています。
一日目に着物で出かけて、翌日は自転車に乗るので洋服です。
ベッドで畳んだところ

畳んだ時の大きさと安さでキャリーは決めました。ピッタリ!今回は軽装だったけど、本格的に袋帯と草履とまくらを入れたら結構満杯になるだろうな。


さて、終わってみれば白子正解でした。名古屋のワークショップがちょっとアテはずれだったのも手伝って、伊勢型紙と旧伊勢街道筋がとても印象に残った。海辺の古い町、という点で春の小浜に通じる場所。

朝一番に散歩した白子の海

そしてここらでもっとも有名な神社

というのも、この駅は鈴鹿サーキットへのベースキャンプなんですね。どうしてこんなに寂れていてビジネスホテルが?という疑問氷解。この神社は名前が縁起いいというのでそっち系のひとが祈願に来るとか。絵馬にはチェッカーフラッグと日の丸が溢れていました。

旧伊勢街道があったあたりはこういう町並み


お花屋さんにはこんなのが並んでいました。秋祭り用かな

↓こうなるんでしょうね


長くなるので一旦終わり、明日は伊勢型紙の話をメインに書いて終わります。また明日^^

たんたん短歌 短歌の目/10月

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なんとか間に合いました☆
卯野さんお疲れ様です。よろしくお願いします!

↓下記リンク先のイベントへの参加です。
短歌の目第十二回10月お題です - はてな題詠「短歌の目」



1. 渋
渋すぎるくらいがちょうどいいとおもう干菓子ひとつを添えてやれば

2. 容
望みでも呪いでもあり(われ)が知る容子は「NO」を言わぬ子だった

3. テスト
新しいゲノムを運ぶためにある我らは等しくテストパイロット

4. 新米
おしまいの茶碗を運び終えぬうち破顔で母は「新米」を告ぐ

5. 野分
野分から冬への覚悟を(ただ)されてようやく出しぬウールセーター



テーマ詠み 空

墜ちそうな熟れ柿いろの天幕を引いてゆきたり椋鳥(ムクドリ)の群れ



1はうちのコラボの創作方針といいますか、そいうの。
2の容子ちゃんですがこれまで2人いてどっちもそんなタイプで。やっぱり言葉の力ってあるんじゃないかって思わずにおれません。

テーマ詠みがひとつしかできんかったの、残念ですが提出します。よろしくお願いいたします!

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